ご夫婦がお子さんを愛されていらっしゃればいらっしゃるほどに、離婚の際に親権の問題というものが重要なテーマとなってきます。
「親権者は母親のケースが多いだろうが、愛する子どものためにも父親の自分が親権者になりたい。」
このようなお悩みをお持ちのお父さんは、決して少なくないのです。
このページでは、離婚にまつわるさまざまなトラブルの中でも、離婚時に父親が親権をとれるケースについてスポットをあてて、詳しくご説明してまいります。
■そもそも親権とは
親権を、親が離婚後も子どもと一緒に暮らすことができる権利であると思い違いをされていらっしゃる方がいます。
たしかに親権者の方は子どもと一緒に暮らしてはいますが、そのための権利ではないのです。
親権とは、子どもの権利を守るために親が行使出来る権利のことをさすのです。
成人していない子どもは、まだ知識も少なく、自分自身の利益を守ることもままなりません。
そこで、親が子どもの利益を守るためにさまざまな行為を行えるようにする権利が、親権なのです。
つまるところ親権は子どものための権利なのです。
民法にも次のように規定されていることから、そのことが分かるかと思います。
『民法第八百二十条 親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。』
■離婚後の親権者
民法には次のような規定があります。
『第八百十九条
父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。
2 裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定める。
3~6 (略)』
夫婦が結婚している間は、両親が共同で親権を行使することができますが、離婚後は、どちらか一方の親しか親権者になれないのです。
離婚届にも子どもの親権者について記入する欄があり、子どもがいる夫婦の場合には必ず記入されてなければならず、記入がない場合には離婚届が受理されません。
■父親が親権を獲得するためには
親権を獲得するのは母親と決められているわけではありません。
もっとも重要視されるのは、どちらの親が親権者になった際に子どもにとって最善の環境となるか、ということです。
子どもの環境が大きく変わることは悪影響であると考えられているため、結婚期間中から子どもと密接な関係を築けていることを示すことは有意義でしょう。
そのほかの事項は各家庭によりさまざまですが、子どもとの関係性を示すことが重要であることに変わりありません。
植平法律事務所は、離婚問題に加え、相続、交通事故、刑事事件などのお悩みに確かな解決策をご提案いたします。
草津市、甲賀市、湖南市、大津市、栗東市を中心として、滋賀県、京都府、大阪府にお住まいのお客様のお悩みに広くお応えいたしております。
経験豊富な専門家である弁護士が、「計算通りの養育費を相手が払わない。」「離婚届に書き方はあるのか。」「再婚の際の証人は誰に頼むべきか。」といった些細なお悩みにも、解決に向けて丁寧にお話をお伺いし、分かりやすくご説明いたします。離婚問題でお悩みの方は、お気軽に当事務所までご相談ください。
離婚時に父親が親権をとれるケースとは?弁護士による離婚知識
植平法律事務所が提供する基礎知識
-
審判離婚
審判離婚とは、家庭裁判所の審判によって行われる離婚を言います。 審判離婚が言い渡される条件は、「調停...
-
遺言書作成
遺言書は、民法の定める方式にしたがって作成しないと、無効になってしまいます。そのため、遺言の作成にあた...
-
物損事故
物損事故とは、物が壊れたが、人の怪我が発生しなかった事故をいいます。 物損事故の場合は、加害者に対す...
-
遺留分の基礎知識
■遺留分とは 遺留分とは、被相続人の財産のなかで、法律上その取得が一定の相続人に留保されていて、被相続...
-
離婚の種類と手続き
離婚と一口に言っても、その種類は大きく分けて4つあります。以下にて、4つの種類とその概要をお伝えいたし...
-
覚せい剤・麻薬・薬物
薬物に関する犯罪については、薬物の種類によって覚せい剤取締法などのように個別の法律があり、それらによ...
-
草津市の交通事故が得意な弁護士をお探しの方
交通事故の被害にあってしまった場合には速やかに弁護士にご相談されることをお勧めいたします。 交通事故に...
-
面会交流権
お子様をめぐる離婚問題の根幹には、「お子様の健全な成長にプラスになることをする」という考えがあります。...
-
住宅ローン
離婚にまつわる諸問題の中でも、とりわけ解決が難しいのが「住宅問題」です。 本来、ご夫婦が所有する住宅も...